Webページ製作
はじめに
新商品・新規事業を顧客に理解いただくために、Webページを用意しましょう。ネット社会の今日では、Webページさえ用意できればカタログを印刷する必要すら無い商品も多いかもしれません。
顧客候補の方が、何らかの方法で新商品を知り興味を持てば、まずWebページで調べることから新商品・新規事業との出会いが始るでしょう。お店に出向いてカタログを受け取るよりも先にWebページがファーストコンタクトのポイントとなる可能性が高いのです。
それどころか、Googleで検索しても全くヒットしないような商品では、”商品として確かなものなのか?”と、疑われてしまうかもしれません。
スケジュール
ただし、必ずしも、写真撮影、カタログ作成、Webページ作成の順番に工程を進める必要はありません。写真撮影、カタログ作成、Webページ作成が一塊となって同時進行で制作が進められることもありまし、その方が効率的・効果的である場合も多いでしょう。
実は、Webページ製作で重要となるSEO対策で説明する、キーワードを考察した上で、タイトルや文章を考察するという作業は、写真撮影、カタログ作成、Webページ作成は一塊となって製作を進めていく中で行われることが望ましいぐらいなのです。(そうしないと、カタログとWebページでタイトルが異なってしまうようなことにもなりかねませんし、タイトルにぴったりの写真が用意できないかもしれません。
なお、カタログ製作が済んでいれば、Webペ-ジ製作は新商品を発表する1ヶ月前でもなんとか間に合わせることができるでしょう。しかし、それは最低限の準備に過ぎません。物理的な制約のあるカタログと違いインターネットの世界では事実上無制限の情報を発信していくことができます。カタログの数倍の情報量を用意し、Webページで発信して、新商品の顧客候補の方に情報を届けるようににするように務めましょう。
Webページ製作の流れ
Webページの製作は、基本的なフレームワークの「顧客価値」を常に考慮しながら進めなければなりません。つまり、”何を伝えるのか?”をまず最初に考えます。いきなり、Web製作業者を呼んで、彼らを交えて会議を始めるようなことはしないでください。
また、カタログの製作と同時進行で進めることでマーケティングの効果も高まりますし、コスト削減効果があります。
- Webページに掲載する内容を考える
- SEO対策を考える
- Webページ製作の打合せをする(相談、見積、発注、打合せ、納品)
- Webページを公開する
Webページ原稿案を作る前の再確認
まず、「戦略考察」で挙げた要素を確認しましょう。
・敵を知る(顧客について考察します)
・敵を知る(競合や環境について考察します)
・己を知る
・顧客にどんな価値を提供できるのか?
次ぎに、訴求点明確化資料で考察したアピールポイントの5つの要素を確認しましょう。
・エレベータトーク
・メインタイトル
・サブタイトル
・特長3つ
・利用シーン(複数可)
Webページ制作に着手する前段階で用意しておくもの
「Webページ原稿案を作る前の再確認」で抽出した訴求ポイントをWebページに表示されることを想定して並べてみましょう。また、カタログ原稿と並べながら検討を進めましょう。
Webページは紙面の限られたカタログとは異なり、より大量の情報を掲載できるので、より多くの情報を準備することが必要です。
・より充実した掲載内容の準備 準備1へ
さらに、Webページならではの準備があります。
・SEO対策からキーワードとタイトルを考察 準備2へ
・構成、テイスト(デザインの雰囲気)を決める 準備3へ
・URLを決める 準備4へ
以上の用意をWebページの製作業者を決定する前に、あらかた整えておきます。ここで準備した資料を使って業者とは製作の相談を行い、見積を取り、発注していくことになります。発信したいことがあいまいなまま業者との相談を開始すると、費用も掛り、何よりも大事な時間が失われます(工数を食い、工期も無駄に長くなります)。新婚旅行のプランを何も決めないまま旅行カウンターの前で相談するようなこととは違うのです。
Web原稿案を作る準備1 より充実した掲載内容を考える
- カタログの内容を載せる
まず、最低限の情報として、カタログに掲載した内容と同等の情報をWebページに掲載することは必要でしょう。でも、カタログの同程度の情報しか掲載されていないサイトでは魅力に乏しいWebページになってしまいます。より多くの情報を掲載することを目指していきます。最低でも2倍の情報量を目指しましょう。できれば3~5倍の情報を掲載するようにします。
- カタログよりも顧客価値を深く説明する
紙面に制約のあるカタログと違って、Webページは情報量を増やしてもほとんど問題がありません。どんどん情報を掲載しましょう。
文章のみならず、図、表、写真、映像を利用して、掲載量に制限のあるカタログよりも充実した情報を顧客候補の方に説明することができます。
また、グラフなどの視覚的で客観的な根拠を示して説明することができれば効果的です。(測定データ→性能の違い 調査データ→満足度の違い)
例=掃除機 「ハウスダストやダニを確実に吸引し、赤ちゃんのアレルギーの心配から守ります。」 (**生活研究所 調査結果)
赤ちゃんの写真、ダニの写真、アトピー性皮膚炎の写真、吸引しているシーン(アップ)、調査結果のグラフ、専門家へのインタビュー
また、顧客価値を、わかりやすく説明する方法の一つとして、Before~Afterで説明する方法があります。
- カタログより商品の競争優位(差別化ポイントの特長)を深く説明する
前段の「カタログよりも顧客価値を深く説明する」で、顧客候補の方にうまく顧客価値をご理解をいただき関心を高められたとしても、競合製品でも同等価値が得られるようであれば、顧客候補の方は、そちらの製品にも興味を持ってしまう可能性もあります。
そこで、顧客候補の方が他社の競合商品に目移りしないように、自分の新商品が、競合の商品のよりも優れている点も一緒に理解をしてもらわなければなりません。
例えば、競合製品よりも、性能が高いとか、実績が豊富であるとか、消耗品の入手がしやすいとか・・・の点をアピールして説明することになります。
例=掃除機 「長時間のお掃除でも、吸引力が変らないただ一つの掃除機」(当社調べ)
他社は性能が低下することを暗示し、自社の競争優位性をアピール
測定結果のグラフ、性能が維持できる理由の説明(内部構造の分解説明図など)、特許などの優位性、実績データ、比較実験映像
差別化と言うと、つい他社との比較表をにらめっこして考えてしまいますが、以下の例のように単に他社との比較だけではなく顧客をしっかり見つめて、顧客のニーズを外さないようなアピールを行うことが欠かせません。
注意1)何をアピールするのが効果的かの考察をする際には、顧客の特性を掴むためにイノベーター論のフレームワークを使うと良いでしょう。
例えば、ターゲットとする顧客候補の方が、アーリーアダプターの属性を持つのであれば、先進性と実用性の点で競合よりも優れていることをアピールするようにしましょう。「先進性の説明」をその分野の権威の方に語ってもらったり、根拠となる数値データを提示できれば説得力がさらに増します。
一方、ターゲットとする顧客候補の方が、レイトマジョリティの属性であれば、実績の高さと安心感の点で、競合よりも優れていることを、訴求できれば効果的でしょう。「○万台の実績」や「推奨の声」の情報を載ることができれば説得力がさらに増します。
注意2)顧客価値に繋がらない差別化のアピールは、大失敗の元ですから注意しましょう。
顧客価値のフレームワークで確認してください。
- 写真を多数掲載する
商品の特性にもよりますが、様々な角度から商品を撮影したカットを多数Webページに掲載することは、顧客候補の方の関心を高めることにつながるでしょう。
インスタグラムが大いに普及した例のように、写真による伝達効果は大きなものがあります。説明文をくどくど書くよりも、目に飛び込んでくる印象的な写真や映像があれば、効果は百倍です。(マーケティング効果が100倍あるという背景データがあるワケではなく、百聞は一見にしかずの慣用句からの説明です)
写真を検討する際には、写真の下に配置する説明文(キャプション)に効果的な文書が付けられるようにも考えましょう。後段で考察するSEO対策にも効いてきます。ただ、すべての写真にキャプションを付ける必要はありません。
- 商品それ自体の写真
また、工業製品であれば正面のみならず、裏面、左右横面、上下面という5つの面から撮影した写真をWebページならば紙面を心配することなく掲載できます。また、オプション品も写真入りで紹介できます。
- 利用シーンの写真(寄り)
大きさや、手触り感(重さ)や、色合いのマッチなどを見たいと思うニーズに応えましょう。
できるだけ、競合との「競争優位」を説明できるシーンの写真の掲載ができるようにしましょう。
顧客にとってのメリット「顧客価値」が感じられるシーンの写真も用意しましょう。
- 利用シーンの写真(引き)
家の中、外、/車の中、外 /昼、夜 大人/子供 男性/女性 などなど
- シーンだけの写真
こうした写真は、既存の写真を入手(有償・無情)して利用することが一般的ですが、商品の利用シーン撮影の際に、併せて撮影しておくと役立てられることがあります。特に、商品の特長にある場合は、その特長が活かされるシーンの写真は有効です。
- 商品それ自体の写真
- 映像を掲載する
映像データをWebページに掲載すると、Webサーバの容量を食うので少々考慮する必要があります。ただし、Youtubeならば無料で掲載することができるので、こちらに映像データを置き、そのURLを自分のWebページに組み込むようにすれば問題解決します。大企業でもこのようにしている例は少なくありません。
- 引き合い窓口、お問合せ窓口を設ける
お問合せを受けるためのWebページ作成のためには、入力してもらう項目や、質問が飛んでくるメールアドレスを決めておくを必要があります。また、良くある質問(FAQ)のページも併せて用意をしておくと、より親切ですし、お問合せ対応も少しは楽になります。
<ここまでで準備するもの>
・カタログの原稿or原稿案
カタログ製作が先行している場合
・商品の顧客価値を説明する文章(複数可)
根拠となる資料、イラスト、グラフ・・・
・他社より優れている特長をアピールする文章(複数可)
根拠となる資料、イラスト、グラフ・・・
・商品情報
仕様表、注意書き
商品の箱や同梱する説明資料にて顧客に提供する情報
・写真
ソフトウェアやWebサービスの場合は、PC画面やスマホ画面に表示される画面のキャプチャーなど
・映像
・お問合せページを用意するための情報(必要な場合)
Web原稿案を作る 準備2 SEO対策を行う
SEO対策とは? (Search Engine Optimization)
あなたの商品を顧客候補に知ってもらうために非常に有効な手段が、あなたの新商品を説明するWebページが、Googleの検索エンジンにてより上位に検索されて、案内文が表示されるるようにすることです。そのために、Webページの内容を工夫する作業をSEO対策と言います。
なにしろ、広告宣伝費がゼロで顧客候補に新商品を見つけてもらえるのですから、Webページを作る際には、これに積極的に取り組む価値があります。また、大々的な宣伝を行うことが難しいニッチな商品の場合に特に有効です。(競争戦略で差別化戦略や集中戦略を選んだ場合)
もちろん、人気となるキーワードは競合も使っているでしょうから、ここは知恵比べになります。SEO対策を説明する解説本も多々出ておりますので、一冊ぐらいは読んでおくと良いでしょう。
- キーワードを選定する
顧客候補の方は、どのようなキーワードを検索エンジンに入力するでしょうか?新商品を購入してくれる顧客が持っている課題や解決方法(つまり顧客価値)を考え続けたあなたにしか、最適なワードの候補を挙げることはできません。
SEO対策を標榜しているコンサル会社は数々あれど、彼らにも絶対にわかりません。SEO対策ワードは、考え続けたあなただけしか思いつかないのです。
最低でも5つ、できれば10個はキーワードを選定してみましょう。そのキーワードを検索エンジンに入力してみましょう。案内された様々なページを眺めることは、キーワード選びにもキーワードを含むタイトルや文章を作る上でも参考になります。
- キーワードを含む、タイトル、説明分を考える
キーワードが決まったら、Webページのタイトル(大見出し、中見出し、小見出し)にキーワードを組み入れた文章を作ってみます。さらに説明文にもキーワードを組み入れます。
ただし、タイトルや文章としては異常なぐらい多くのキーワードを組み入れてしまいますと、読みにくくなってしまうばかりか、検索エンジンの情報を収集する仕組み(ロボットと言います)に不適切なWebページと判断されて(スパム)、検索結果にWebページの案内が表示されなくなってしまうこともあります。あくまで文章として通じる常識の範囲でキーワードを入れましょう。なお、どのようなアルゴリズムで判断を下しているのかは公開されていません。
検索は2つ以上のキーワードを入力して行われることも多いですので、複数のキーワードを組み合わせて文章に織り込むことも知恵の絞り所となります。
- 説明文を考える。HTML埋め込み用(description)
だいたい以下の文字数ぐらいです。
参考例(このWebページ)
『このサイトは、新商品・新規事業のプロジェクトリーダーを担う方に、その成功の確度を高め、かつ、失敗の可能性を減らすために掌握しておくべきフレームワークと実際に行う活活動の参考に使える実践ノウハウをお伝えさせていただくものです。』
なお、埋め込んでおいた文章とは違う文章が表示されるケースもあります。これはGoogleの検索エンジンが決めるので制御できません。埋め込んでおいた説明文が表示させる場合もありますし、Webページ内容から紹介文を選出・創出される場合もあります。
- LINK
Googleの検索エンジンは、被LINKの量や質も考察して表示順位をきめています。だから、有名なWebサイトから自分の新商品のページへLINKを張ってもらうことができれば、表示順位の向上が期待できます。
Webページの公開後に、LINKを張ってもらうお願いをあちこちにすることも予定しておきましょう。
一方的にお願いするだけではなく、相互LINKの申し入れをすることも方法です。つまり、相互に紹介し合うのです。具体的には、自分のWebページからお願いする相手のWebページにLINKを張るのです。これを想定してWebページ作成の準備も行うこともできれば行いましょう。
LINKを張ってもらう際に、「***の情報はこちら」と案内文にSEO対策を想定したキーワードを組み入れてもらうことができれば、さらに効果が増すと言われています。
※Googleの検索エンジンのアルゴリズムが公開されていないため、被LINKの効果や、案内文にいれたキ-ワードの効果の程度は正確にはわかりません。
<ここまでで準備するもの>
・キーワードの選定 5~20個
・キーワードを含むタイトルや説明文
・Webページの説明文(埋め込み用)
・LINKを張ってもらいたいサイトをリストアップ
※SEOのサービスを提供するベンダーも多々存在しております。費用もピンキリです。しかし、まず初期段階は自分達で行えますから最初から業者に頼る必要はありません。今後、業者に頼むようなことがあったとしても、業者に適確に顧客候補のプロフィールや商品がもたらす顧客価値、商品の特長などを伝える必要があります。まずはキーワードを列挙してみましょう。
Web原稿案を作る 準備3 テイスト(デザインの雰囲気)、構成、構造
どのようなテイスト(デザインの雰囲気)のWebページにするべきか を考えます。このデザインや構造設計は、Webページの製作業者からの提案を受ければ良く、自分で仔細まで考える必要はありません。しかしそのためには、Webページの製作業者に、自分が希望するイメージを伝える必要があります。
同じ顧客候補をターゲットとする商品やサービスのWebページのサイトをいくつか眺めて参考にすると良いでしょう。もちろん、競合と目される製品のWebページも観察します。その上で、自社のアピール点に合致するテイストの希望を考えておきましょう。
例えば、柔らかい雰囲気が良いのか、カチッとした確実性が感じられる雰囲気が良いのか、 を考えます。既に自社のWebページが存在している場合は、存在している商品・サービスとの兼ね合いを考えながら定めていくことになります。
コンセプトカラーがあれば、この色とこれを補完する色の使い方を考えてもらいます。企業のコーポレートカラーや、製品に似合う色合いなどを考えます。ブランドなどのロゴがあれば、これを配置する場所や大きさの希望を考えておきます。
<ここまでで準備するもの>
・参考にするWebページ
・同じ顧客層を狙う別の商品のページ
・競合商品のページ
・自社の関連する商品のページ
・テイストの希望
・柔らか、固め、先進、安心・・・
・色(希望あれば)
Web原稿案を作る 準備4 URLを決める
新商品のWebページのURLを決めなければなりません。
このように既にaaa社のWebページが存在している場合は、aaa社のWebサーバ管理者に依頼すれば、新しい商品用のURLを容易に用意することができるでしょう。もちろん、aaa社の内部規定や他商品・サービスのラインアップとの兼ね合いにより定めていくことになります。
一方で、新商品名XXXを全面に出した http://XXX.net や http://XXX.biz(法人系)というURLを特別に確保することも考えられます。
新設のベンチャー企業が新商品と出す場合はこの手も考えられます。また、既に自社のWebページがある企業の場合でも、敢えて、新鮮感を打ち出すために、こうした新規URLを取得することも考えられます。
ただし、この場合、XXXという名前が取得できるか否かからのスタートとなります。(当然ながら既にこの名前(ドメイン名)が先に取得されていれば使えません)また、名前の利用料として、年間数千円程度ですが費用も必要となります。既に自社のWebページがある企業の場合は、ドメイン名を新たに取得する際には社内規定に従った手続きも必要となるかもしれません。
製作作業を開始する(ここからお金がかかります)
- 準備
見積依頼のため用意するもの
・訴求点明確化資料
・カタログ原稿案(表示、裏面)
・Webページ原稿案
・SEO対策キーワードリスト
・テイスト(デザインの雰囲気)、構成、構造
・商品写真
・仕様表など(商品に同梱する取扱説明書の原稿案など)
- 業者選定
Webページで「Webページ作成」と検索すれば多彩な業者が検索されます。費用もピンキリですし、金額が10倍も違うことも珍しくありません。もちろん高額なほうが”いい仕事”をしてくれます。
今回は、新商品・新規事業を紹介する基本的なWebページの製作を想定しています。あまり凝ったWebページの製作までは考えておりませんので、どの業者でもできるモノです。床屋さん選びと同様に、Webページ製作を掲げている業者であれば、難易度は高くない作業ですので比較的容易に希望を実現してくれる業者を見つけることができるでしょう。 まずは、候補となる5社ぐらい探してみてください。「Webページ作成」と検索すれば、多数の業者が表示されます。「Webページ作成 新宿」と地域名称の2ワード検索をして頻繁に打合せできる近所にあるWeb製作業者を探すことも方法です。既にカタログの製作業者との仕事を始めているのならば、その業者に相談してみることも考えられます。
候補となりそうなWebページ製作業者の候補を幾つかピックアップしたら、彼らが今までに製作したWebページのURLを教えてもらいましょう。自分たちの希望に近いコンテンツを作ってもらえそうか確認しましょう。やはり業者それぞれに得意分野があります。新商品がターゲットとしている分野や業界に詳しい業者ですと、製作過程での意思疎通も容易になり成果物もより優れたものになります。 また、競合商品のWebページ制作業者では無いことの確認もしておきましょう。意図しない情報流失のような懸念を避けたいからでとです。
- 業者訪問
業者の候補が決まったら、その業者の事務所に行って打合せをしましょう。現場に行くと気がつくこともあります。例えば、機密情報が漏れるような悪い意味でオープンな事務所であったら困りますよね。必ず一度は訪問しましょう。
また、製作の責任者(ディレクター)に対して口頭で相談をしてみましょう。新商品・新サービスがどんな顧客にどんな価値を提供するものであるかをディレクターに説明するのです。 機密保持契約を交していない段階では具体的で細かな説明は行ってはいけませんが、優秀なディレクターであれば、あなたの意図をくみ取って、その道のプロとして、あなたが思っている以上の内容の原稿案を説明してくれるでしょう。 一方で、優秀ではないディレクターは、指示されたことを印刷紙面に落とし込むだけの作業しかできません。これも口頭で相談をすれば、ビジネス経験が10年以上ある方であれば、Webページの門外漢であっても”任せられそうか?否か?”を感じ取ることができるでしょう。
複数の業者を回って納得できる方に会うことも大事です。ディレクターの能力は概して制作費に比例するものではありますが、同じ程度の金額でも感覚として内容が倍ほどの差があることも少なくありません。 - プレゼン
まず、説明する前に機密保持契約書にサインをしてもらいましょう。(機密保持契約書をあらかじめ送っておきましょう)
前段階で検討したエレベータートーク、メインタイトル、サブタイトル、特長1、特長2、特長3、利用シーン案 の資料がこの説明時にはおおいに役立つでしょう。
また、試作品であっても、現物を持っていったほうが良いでしょう。
さらに、自社に類似商品があればそのカタログを準備したり、競合品のカタログがあれば、それを提示しながら説明することも効果的でしょう。これら既存のコンテンツを踏まえて、今回の制作ではどう違いを出したいのかを説明します。
逆に、業者からは過去の制作実績を提示・説明してもらいましょう。実際に商用利用された実績を見せてもらうことができれば、依頼する側としても安心感が増すでしょう。
- 条件提示
Webページ制作の工程は不定形な作業となりますので、見積金額にはかなりの差がつくことがあります。3倍にも5倍にも差つくこともあります。暴利? コスト高の会社? と疑いたくなるかもしれませんが、質の高いWebページを作ろうとすると費用もかかるものです。
どの程度のクオリティで納得できるか(妥協するつもりであるのか)を業者に伝えていくことが肝心です。例えば、Webページの表紙となる箇所の見栄えを高めようとすると費用はかかります。どの程度のクオリティで納得できるか(妥協するつもりであるのか)を業者に伝えていくことが肝心です。
グラフィックの製作は抽象的なのでなかなか伝達しにくいので、既存のWebページのサンプルを見せて「こんな感じにして欲しい」と具体的に伝えると良いでしょう。
- 見積の取得
以上の打合せや、条件提示の元で見積も出してもらいます。そして、制作を依頼する業者を決定します。
なお、Webページの制作業者は下請法が適用される規模の企業であることも少なくありません。下請法に抵触しないように留意する必要があります。
※、自分の会社の資本金が 5,000 万円を超える場合は、5,000 万円以下の会社または個人事業者との取引に下請法が適用されます。次に、自分の会社の資本金が5,000万円以下で、かつ1,000万円を超える場合は、1,000万円以下の会社または個人事業者との取引に下請法が適用されます。
Webページの製作(発注)
原稿の製作業者を決めたら、機密保持契約や取引基本契約の書面を取り交しましょう。そして発注書を送ります。
- 製作開始
業者に原稿案、商品写真、ロゴの画像データ、仕様表、競合のカタログなどのデータを提示して製作を開始してもらいます。
機密保持契約の締結た後であれば、より仔細な説明を行うことができるようになりますので、製作の責任者(ディレクター)に対して口頭で説明することを必ず行いましょう。 新商品・新サービスがどんな顧客にどんな価値を提供するものであるかを具体的に説明するのです。試作品があればこれをお見せすることも行いましょう。「百聞は一見にしかず」の通りです。 - 校正
初稿、二次稿、三次稿・・・・と業者から提示された原稿をチェックして修正指示をバックする作業を何回か行います。一般的に2~3週間の期間は必要です。
業者から提示されたWebページ原稿案にペンで書き込んで、複合機でスキャンしてpdfにして、メールで業者に送り返せば良いでしょう。 致命的な間違いは最初の段階からできるだけ無くすようにチェックしましょう。品名、品番、価格、性能、連絡先などの間違いを最後まで見逃して印刷してしまいますと大問題になってしまうからです。
また、レイアウトも後の段階で修正すると影響が多方面に及ぶので、初期~中期の段階で固めていきます。
逆に言えば、”です。ます”の語尾の修正などは最後の段階でも難なくできるので、優先順位にメリハリをつけましょう。
- 納品管理
テストサーバー上で、原稿のチェックを行います。PCでの確認、スマホでの確認。それぞれ複数のOSやブラウザが世の中に普及しておりますので、様々な環境で正しく表示されているのか確認が必要です。
完成したらWebページ原稿を入手します。(DVDに焼いて納品してもらいましょう)
また、十分に確認したハズなのに、どうしても公開後に不適切な箇所を発見してしまうものです。その際は、速やかに修正をしてもらえる約束を取り付けておきましょう。
Webページの公開
Webページのサーバ管理者に依頼して、完成したWebページ原稿を掲載します。公開日を決めて依頼をします。
- 確認する
職場の皆で、親類や友人にも依頼して、閲覧して不適切な表示内容や状態になっていないか確認しましょう。
公開後に不適切な箇所を発見したら、速やかに業者に依頼して修正をしてもらいましょう。
- LINKの要請
LINKで紹介をしてもらえるよう、各方面に依頼をしていきしましょう。
- 検索エンジンで表示されるか確認
公開してから検索エンジンに反映されるまでに数日を要します。数日経てから、Googleにキーワードを入れて検索される順位を確認しましょう。
- 更新作業を計画
頻繁に更新されているWebページの方が、そうではないWebページよりも検索エンジンの上位に表示される模様です。無事に掲載されたことを確認され次第、次の更新を計画していきます。